2010年12月07日

Jコミ記者会見まとめ

 現在、週刊少年マガジンで『魔法先生ネギま!』を連載している赤松健先生が代表取締役社長として設立した会社『株式会社Jコミ』の記者会見が東京の明治記念館にて12月6日13時〜行われた。司会進行はニッポン放送アナウンサー・吉田尚記。また、同時にUSTREMにて配信された。
*Jコミとは
 Jコミとは、赤松健が代表取締役の株式会社である。事業内容はネットで行う電子書籍の配信業(公式HPより)。絶版扱いとなった過去の書籍(主に漫画)をpdf形式に保存し、広告を挟み無料で配信する。

 記者会見は事業内容の説明から行われた。Jコミの事業内容は先に説明したとおり、サービス名は広告入り漫画ファイル。iPadを使って実際にページを開くなどの説明を行った。その際、漫画は見開きで(iPadでいうと横向き)を想定しているとのこと。また、pdfにはDRM(著作権保護)をかけず、自由に再配布できる。広告で得た収入は全て作者へ還元され、事業運営はホームページの広告で賄う。赤松氏は、「絶版漫画や読み切り漫画で単行本収録されていない作品や埋もれてしまっている作品はたくさんある。文化として保存しなければならない」と語った。さらに、βテストのために講談社にかけあい、現在配信してる『ラブひな』を絶版扱いにしてもらったことも明かした。

 βテスト公開初日で45万ダウンロード、12月3日までに170万ダウンロードを突破。広告クリック率も10%弱で、当初の想定を上回ったもよう。

 年内にもβ2テストとして新たに配信されるものとして「2007年ジャンプで連載されたとある作品」「新條まゆ先生の読み切り作品(50P)」「樹崎聖の『交通事故鑑定人 環倫一郎』(全18巻)」が決まったことが発表された。そこで樹崎氏が登壇し「(直前に作品が)中国でアップロードされている。これは文化を盗まれているということ」と語った。

 ここでゲストとして堀江由衣さんが登場。iPhoneを買ったことを明かし、ダウンロードして読みたいなど、閑話休題となった。

 ここから質疑応答の時間となった。
Q.(朝日新聞)広告料は100%作者への還元となっているが、運営費はどうするのか。また、作家自身が会社を設立することの意義は。
A.運営費はHPの広告で賄う。おいおいはプレミアムなどで課金する方法もある。会社を設立してやるのは、ぽっと出の会社を信用しろというのは無理がある。だったら自分自身でやったほうがいい。また、読者視点で行っているので問題はない。

Q.(YouTube)Jコミの設立はいつか?
A.もともと持っていた会社をつくりかえた
Q.正式公開はいつになるのか
A.来年の1月10日を予定

 ユーザ自身からもアップロードが可能。その際はjpeg形式のZIPを自動解凍し、広告を挟んでpdf形式に圧縮する。そのプログラムは完成しているとのこと。

Q.(読売新聞)1月の正式公開でどれぐらいの作品が公開されるのか
A.今はあえて作家さんに声はかけていない。βテストで出たデータを見て判断してもらい、連絡をしてもらいたい。

Q.(ITmedia)ジャンプ作品は2007年とあるが、全ての作品か?
A.それは無理なので、ある作品であるとだけは言える。
Q.海外展開は?
A.海外の広告を入れることは可能
Q.同人に関してはどうなのか 
A.同人は商業誌の基礎であり、文化の基礎であり資源。エロパロなどに関しては厳しいが、その他のことは著作者(原作者)がOKを出せば可能。

Q.(朝日新聞)著作権法を無視した違法コピーに対してはどう把握してるのか
A.目くじらを立てて怒るつもりはない。違法ファイルを読んでいる人は心のどこかで作者に申し訳ない気持ちを持っている。根絶はできないだろうが、(広告クリックなどで還元する)善意を回復することはできる。
Q.ブックオフなどの古書店に対する影響は
A.古書店さんは漫画家の敵なので打撃を与えたいと思っている。ブックオフ側からお金を出すということもあったが、額も不明でどうやってわければいいのかわからない。少なくとも味方ではない。
 質疑応答終了

 フォトセッションのコーナーでは再び堀江由衣さんが登場。
堀江「より身近になったラブひなをよろしくお願いします」
赤松「作家の方、声かけをよろしくお願いします。読者‐作者‐広告業者とwin-win-winの関係を築きたい」

 個人的まとめ
 今回の記者会見で、疑問に思っていたことは大体説明で把握できたので有意義だった。広告のクリックはあくまで読者の善意であるが、約10%という結果であり、17万回はクリックされた計算になる。単純に1回10円でも170万円となるので、βテストとしては充分な結果ではないだろうか。また、広告を置くスペースは、表紙裏辺り、途中の少し、最後辺りと比較的少なく、読む際に邪魔だなという印象は受けないのも好印象である。
 ジャンプが動いたことも大きい。本来であればいざこざがあるだろうが、それを超えてこの取り組みは大きく評価されたのだと思う。サービス開始ではまた違う出身の作家さんが出てくることを楽しみにしています。
 Jコミの今後を注視していきたいと思います。
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posted by 和泉冴 at 02:38| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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